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第3編-第7章 武力攻撃災害への対処

第7章 武力攻撃災害への対処

 

1 生活関連等施設の安全確保等

(1) 武力攻撃災害への対処の基本的考え方(国民保護法第97条関係)        

① 武力攻撃災害への対処

町長は、国や県等の関係機関と協力して、本町の区域に係る武力攻撃災害への対処のために必要な措置を講ずる。

② 知事への措置要請

町長は、武力攻撃災害への対処に関する措置を講ずる場合において、武力攻撃により多数の死者が発生した場合や、NBC攻撃による災害が発生し、国民保護措置を講ずるため高度な専門知識、訓練を受けた人員、特殊な装備等が必要となる場合など、町長が武力攻撃災害を防除し、及び軽減することが困難であると認めるときは、知事に対し、必要な措置の実施を要請する。

③ 対処に当たる職員の安全の確保

町は、武力攻撃災害への対処措置に従事する職員について、必要な情報の提供や防護服の着用等の安全の確保のための措置を講ずる。

(2) 武力攻撃災害の兆候の通報(国民保護法第98条関係)

① 町長への通報

消防吏員は、武力攻撃に伴って発生する火災や堤防の決壊、毒素等による動物の大量死、不発弾の発見などの武力攻撃災害の兆候を発見した者から通報を受けたときは、速やかに、その旨を町長に通報する。

② 知事への通知

町長は、武力攻撃災害の兆候を発見した者、消防吏員又は警察官から通報を受けた場合において、武力攻撃災害が発生するおそれがあり、これに対処する必要があると認めるときは、速やかにその旨を知事に通知する。

(3) 生活関連等施設の安全確保(国民保護法第102条関係)

① 生活関連等施設の状況の把握

町は、町対策本部を設置した場合においては、区域内に所在する生活関連等施設の安全に関する情報、各施設における対応状況等の必要な情報を収集する。

② 消防機関による支援

消防機関は、生活関連等施設の管理者から支援の求めがあったときは、指導、助言、連絡体制の強化、資機材の提供、職員の派遣など、可能な限り必要な支援を行う。また、自ら必要があると認めるときも、同様とする。

③ 町が管理する施設の安全の確保

町長は、町が管理する生活関連等施設について、当該施設の管理者としての立場から、安全確保のために必要な措置を行う。

この場合において、必要に応じ、消防機関、県警察、その他の行政機関に対し、支援を求める。

このほか、生活関連等施設以外の町が管理する施設についても、生活関連等施設における対応を参考にして、可能な範囲で警備の強化等安全確保のための必要な措置を講ずる。

(一部事務組合を構成して生活関連等施設を管理している場合、町は、他の構成市町村及び当該一部事務組合と連携して、警備の強化等の措置を講じる。)

(4) 危険物質等に係る武力攻撃災害の防止及び防除(国民保護法第103条関係)

① 危険物質等に関する措置命令

町長は、危険物質等に係る武力攻撃災害の発生を防止するため緊急の必要があると認めるときは、危険物質等の取扱者に対し、武力攻撃災害発生防止のための必要な措置を講ずべきことを命ずる。

なお、避難住民の運送等の措置において当該物質等が必要となる場合は、関係機関と町対策本部で所要の調整を行う。

  • 危険物質等について町長が命ずることができる対象及び措置

【対象】

ア 消防本部等所在町の区域に設置される消防法第2条第7項の危険物の製造所、貯蔵所若しくは取扱所(移送取扱所を除く。)又は一の消防本部等所在町の区域のみに設置される移送取扱所において貯蔵し、又は取り扱うもの(国民保護法施行令第29条)

 

【措置】

ア 危険物質等の取扱所の全部又は一部の使用の一時停止又は制限(危険物については、消防法第12条の3、毒物劇物については、国民保護法第103条第3項第1号)

イ 危険物質等の製造、引渡し、貯蔵、移動、運搬又は消費の一時禁止又は制限(国民保護法第103条第3項第2号)

ウ 危険物質等の所在場所の変更又はその廃棄(国民保護法第103条第3項第3号)

② 警備の強化及び危険物質等の管理状況報告

   町長は、危険物質等の取扱者に対し、必要があると認めるときは、警備の強化を求める。また、①のアからウの措置を講ずるために必要があると認める場合は、危険物質等の取扱者から危険物質等の管理の状況について報告を求める。

 

2 武力攻撃原子力災害及びNBC攻撃による災害への対処等

  武力攻撃原子力災害及びNBC攻撃による災害は、原災法に基づく措置、あるいは国による高度な専門的、技術的措置が必要であり、通常の武力攻撃災害とは異なる特殊性を有している。

(1) 武力攻撃原子力災害への対処(国民保護法第105条関係)  

町は、事業所外運搬中の核燃料物質等又は県外原子力事業所で武力攻撃災害を受けた場合における周囲への影響にかんがみ、以下に掲げる措置を講ずる。

① 地域防災計画の準用

原則として、地域防災計画(原子力災害対策編)を準用する。

② 放射性物質等の放出又は放出のおそれに関する通報及び公示等

ア 町長は、放射性物質等の放出又は放出のおそれに関する通報を原子力防災管理者から受けたとき又は指定行政機関の長若しくは知事から通知を受けたときは、消防機関に連絡する。また、消防機関、県警察等からの連絡により、放射性物質等の放出又は放出のおそれがあるとの情報を原子力事業者、指定行政機関又は県より先に把握した場合には、直ちに、原子力事業者にその内容を確認するとともに、その旨を指定行政機関の長及び知事に通報する。

イ 町長は、国対策本部長が、武力攻撃原子力災害の発生又は拡大を防止するため、応急対策の実施に係る公示を発出し、知事からその通知を受けた場合には、警報の通知に準じて、関係機関に当該公示の内容を通知する。

<公示の内容>

(ア)応急対策実施区域

(イ)武力攻撃原子力災害に係る事態の概要

(ウ)応急対策実施区域内の住民及び公私の団体に対し周知させるべき事項

ウ 町長は、知事から所要の応急対策を講ずべき旨の指示を受けた場合は、消防機関に次の事項を連絡するとともに、連携して応急対策を行う。

(ア)公示の内容その他武力攻撃原子力災害に関する情報の伝達及び住民の避難に関する事項

(イ)放射線量の測定その他武力攻撃原子力災害に関する情報の収集に関する事項

(ウ)被災者の救難、救助その他保護に関する事項

(エ)犯罪の予防、交通の規制その他当該武力攻撃原子力災害を受けた地域における社会秩序の維持に関する事項

(オ)緊急輸送の確保に関する事項

(カ)食糧、医薬品その他の物資の確保、居住者等の被ばく放射線量の測定、放射性物質による汚染の除去その他の応急措置の実施に関する事項

(キ)その他武力攻撃原子力災害の発生又は拡大の防止を図るための措置に関する事項

③ 住民の避難誘導

ア 町長は、知事が住民に対し避難の指示を行った場合には、当該指示等の内容を踏まえ、避難実施要領を策定し、住民の避難誘導を行う。

イ 町長は、原子力事業者からの通報内容、モニタリング結果等を勘案し、事態の状況により避難の指示を待ついとまがない場合は、その判断により、地域の住民に対し、退避を指示し、その旨を知事に通知する。

④ 武力攻撃原子力災害合同対策協議会との連携

ア 町は、国現地対策本部長が運営する武力攻撃原子力災害合同対策協議会に職員を派遣するなど、同協議会と必要な連携を図る。

 

※ 武力攻撃原子力災害合同対策協議会

  武力攻撃原子力災害が発生した場合に、国の現地対策本部が組織する会合の 一つ。国の現地対策本部長、都道府県及び市町村の現地対策本部の代表や、指 定公共機関、原子力事業者、その他の専門家で構成されるもの。 

イ 町は、武力攻撃原子力災害合同対策協議会において、モニタリング結果、医療関係情報、住民の避難及び退避の状況の報告等必要な情報提供を行うとともに、国の対処方針や被害状況、応急措置の実施状況等の情報を共有し、専門家等の助言を受けて、必要な応急対策を講ずる。

⑤ 国への措置命令の要請等

町長は、住民の生命、身体及び財産を保護するために、武力攻撃原子力災害の発生等を防止する必要があると認めるときは、知事に対し、関係する指定行政機関の長が必要な措置を講ずべきことを命令するよう、要請することを求める。また、必要に応じ、生活関連等施設に係る規定に基づき、原子力事業者が安全確保のために必要な措置を講ずるよう、知事が要請することを求める。

⑥ 安定ヨウ素剤の配布

町長は、安定ヨウ素剤の予防服用に係る防護対策の指標を超える放射性ヨウ素の放出又はそのおそれがある場合には、国対策本部長による服用時機の指示に基づき、県やその他の関係機関と協力して住民に安定ヨウ素剤を配布し、服用を指示するほか、事態の状況により、その判断に基づき服用すべき時機の指示その他の必要な措置を講ずる。

 

※ 安定ヨウ素剤

放射性ヨウ素を吸入すると甲状腺に選択的に集積し、放射線の内部被ばくに よる甲状腺癌等を発生させる可能性があることから、この集積を防ぎ、甲状腺 への放射線被ばくを低減させるため、予防的に服用する薬剤。

 

※ 防護対策の指標

  平成14年4月の原子力安全委員会原子力施設等防災専門部会は、安定ヨウ 素剤予防服用に係る防護対策の指標として、予測線量100mSv(ミリシー ベルト)を提案。

  (シーベルトとは、放射線量の単位で、ミリは1000分の1を表す。)

⑦ 職員の安全の確保

    町長又は関係消防組合の管理者は、武力攻撃原子力災害に係る情報について、武力攻撃原子力災害合同対策協議会等において積極的な収集に努め、当該情報を速やかに提供するなどにより、応急対策を講ずる職員の安全の確保に配慮する。

(2) NBC攻撃による災害への対処(国民保護法第107条、第108条関係)

町長は、NBC攻撃による汚染が生じた場合の対処について、国による基本的な方針を踏まえた対応を行うことを基本としつつ、特に、対処の現場における初動的な応急措置を講ずる。

① 応急措置の実施

町長は、NBC攻撃が行われた場合においては、その被害の現場における状況に照らして、現場及びその影響を受けることが予想される地域の住民に対して、退避を指示し、又は警戒区域を設定する。

町は、保有する装備・資機材等により対応可能な範囲内で関係機関とともに、原因物質の特定、被災者の救助等の活動を行う。

② 国の方針に基づく措置の実施

町は、内閣総理大臣が、関係大臣を指揮して、汚染拡大防止のための措置を講ずる場合においては、内閣総理大臣の基本的な方針及びそれに基づく各省庁における活動内容について、県を通じて国から必要な情報を入手するとともに、当該方針に基づいて、所要の措置を講ずる。

③ 関係機関との連携

町長は、NBC攻撃が行われた場合は、町対策本部において、消防機関、県警察、自衛隊、医療関係機関等から被害に関する情報や関係機関の有する専門的知見、対処能力等に関する情報を共有し、必要な対処を行う。

その際、必要により現地調整所を設置し(又は職員を参画させ)、現場における関係機関の活動調整の円滑化を図るとともに、現地調整所の職員から最新の情報についての報告を受けて、当該情報をもとに、県に対して必要な資機材や応援等の要請を行う。

④ 汚染原因に応じた対応

町は、NBC攻撃のそれぞれの汚染原因に応じて、国及び県との連携の下、それぞれ次の点に留意して措置を講ずる。

ア 核攻撃等の場合

     町は、核攻撃等による災害が発生した場合、国の対策本部による汚染範囲の特定を補助するため、直ちに、汚染の範囲特定に資する被災情報を県に報告する。また、措置に当たる要員に防護服を着用させるとともに、被ばく線量の管理を行いつつ、活動を実施させる。

イ 生物剤による攻撃の場合

     町は、措置に当たる要員に防護服を着用させるとともに、関係機関が行う汚染の原因物質の特定等に資する情報収集などの活動を行う。

ウ 化学剤による攻撃の場合

     町は、措置に当たる要員に防護服を着用させるとともに、関係機関が行う原因物質の特定、汚染地域の範囲の特定、被災者の救助及び除染等に資する情報収集などの活動を行う。

 

※生物剤を用いた攻撃の場合における対応

 天然痘等の生物剤は、人に知られることなく散布することが可能であり、また、発症するまでの潜伏期間に感染者が移動することにより、生物剤が散布されたと判明したときには既に被害が拡大している可能性がある。生物剤を用いた攻撃については、こうした特殊性にかんがみ、特に留意が必要である。

 このため、町の国民保護担当部署においては、生物剤を用いた攻撃の特殊性に留意しつつ、生物剤の散布等による攻撃の状況について、通常の被害の状況等の把握の方法とは異なる点にかんがみ、保健衛生担当部署等と緊密な連絡を取り合い、厚生労働省を中心とした一元的情報収集、データ解析等サーベイランス(疾病監視)による感染源及び汚染地域への作業に協力することとする。

 

  • 町長等の権限

    町長又は関係消防組合の管理者は、知事から汚染の拡大を防止するため協力の要請があったときは、措置の実施に当たり、県警察等関係機関と調整しつつ、次の表に掲げる権限を行使する。

 

対 象 物 件 等

措   置

1号

飲食物、衣類、寝具その他の物件

占有者に対し、以下を命ずる。

・移動の制限

・移動の禁止

・廃棄

2号

生活の用に供する水

管理者に対し、以下を命ずる。

・使用の制限又は禁止

・給水の制限又は禁止

3号

死体

・移動の制限

・移動の禁止

4号

飲食物、衣類、寝具その他の物件

・廃棄

5号

建物

・立入りの制限

・立入りの禁止

・封鎖

6号

場所

・交通の制限

・交通の遮断

 

上記表中の第1号から第4号までに掲げる権限を行使するときは、当該措置の名あて人(上記表中の占有者、管理者等)に対し、次の表に掲げる事項を通知する。ただし、差し迫った必要があるときは、当該措置を講じた後、相当の期間内に、同事項を当該措置の名あて人に通知する。また、上記表中第5号及び第6号に掲げる措置を講ずるときは、適当な場所に次の表に掲げる事項を掲示する。ただし、差し迫った必要があるときは、その職員が現場で指示を行う。

 

1.

当該措置を講ずる旨

2.

当該措置を講ずる理由

3.

当該措置の対象となる物件、生活の用に供する水又は死体(上記表中第5号及び第6号に掲げる権限を行使する場合にあっては、当該措置の対象となる建物又は場所)

4.

当該措置を講ずる時期

5.

当該措置の内容

 

⑥ 要員の安全の確保

町長又は関係消防組合の管理者は、NBC攻撃を受けた場合、武力攻撃災害の状況等の情報を現地調整所や県から積極的な収集に努め、当該情報を速やかに提供するなどにより、応急対策を講ずる要員の安全の確保に配慮する。

 

3 応急措置等

(1) 退避の指示(国民保護法第112条関係)

① 退避の指示

町長は、武力攻撃災害が発生し、又は発生するおそれがある場合において、住民の生命、身体若しくは財産を保護し、又は武力攻撃災害の拡大を防止するために特に必要があると認めるときは、住民に対し退避の指示を行う。

この場合、必要があると認めるときは、退避先を指示することができる。

なお、退避の指示に際し、必要により現地調整所を設けて(又は、関係機関により設置されている場合には、職員を早急に派遣し)、関係機関との情報の共有や活動内容の調整を行う。

 

※【退避の指示について】

 退避の指示は、武力攻撃災害に伴う目前の危険を一時的に避けるため、特に必要がある場合に地域の実情に精通している町長が独自の判断で住民を一時的に退避させるものである。

  ※【退避の指示(一例)】

○ 「○○町×丁目、△△町○丁目」地区の住民については、外での移動に危険が 生じるため、近隣の堅牢な建物等屋内に一時退避すること。

○ 「○○町×丁目、△△町○丁目」地区の住民については、○○地区の△△(一 時)避難場所へ退避すること。

※【屋内退避の指示について】

 町長は、住民に退避の指示を行う場合において、その場から移動するよりも、屋内に留まる方がより危険性が少ないと考えられるときには、「屋内への退避」を指示する。「屋内への退避」は、次のような場合に行う。

○ NBC攻撃と判断されるような場合において、住民が何ら防護手段なく移動す るよりも、屋内の外気から接触が少ない場所に留まる方がより危険性が少ないと 考えられるとき

○ 敵のゲリラや特殊部隊が隠密に行動し、その行動の実態等についての情報がな い場合において、屋外で移動するよりも屋内に留まる方が不要の攻撃に巻き込ま れるおそれが少ないと考えられるとき

 

② 退避の指示に伴う措置等

ア 町は、退避の指示を行ったときは、町防災行政無線、広報車等により速やかに、住民に伝達するとともに、放送事業者に対してその内容を連絡する。また、その旨を速やかに、知事に通知する。

なお、退避の必要がなくなったときは、直ちに、その旨を公示するとともに、速やかに、知事に通知する。

イ 町長は、知事、警察官又は自衛官から退避の指示をした旨の通知を受けた場合は、退避の指示を行った理由、指示の内容等について情報の共有を図り、退避の実施に必要な活動について調整を行う。また、警察官又は自衛官から通知を受けた場合については、その旨を知事に通知する。

③ 安全の確保等

ア 町長は、退避の指示を伝達する町の職員に対して、二次被害が生じないよう国及び県からの情報や町で把握した武力攻撃災害の状況、関係機関の活動状況等についての最新情報を共有するほか、消防機関、県警察等と現地調整所等において連携を密にし、活動時の安全の確保に配慮する。

イ 町長は、町の職員及び消防職団員が退避の指示に係る地域において活動する際には、必要に応じて、県警察や自衛隊の意見を聞くなど、安全確認を行った上で活動させるとともに、各職員が最新の情報を入手できるよう緊急の連絡手段を確保し、また、地域からの退避方法等の確認を行う。

 (2) 警戒区域の設定(国民保護法第114条関係)

① 警戒区域の設定

町長は、武力攻撃災害が発生し、又はまさに発生しようとしている場合において、住民からの通報内容、関係機関からの情報提供、現地調整所等における関係機関の助言等から判断し、住民の生命又は身体に対する危険を防止するため特に必要があると認めるときは、警戒区域の設定を行う。

 

※【警戒区域の設定について】

 警戒区域の設定は、武力攻撃災害に伴う目前の危険を避けるため、特に必要がある場合において、退避の指示と同様に、地域の実情に精通している町長が独自の判断で一時的な立入制限区域を設けるものである。

 警戒区域は、一定の区域をロープ等で明示し、当該区域内への立入制限等への違反については、罰則を科して履行を担保する点で退避の指示とは異なるものである。

※ここでいう「立入制限区域」とは武力攻撃災害に伴う目前の危険を避けるため、町長の独自の判断により区域を設けるものであり、国民保護法第102条第5項の規定による県公安委員会又は海上保安部長等が指定するものとは異なる。

 

② 警戒区域の設定に伴う措置等

ア 町長は、警戒区域の設定に際しては、町対策本部に集約された情報のほか、現地調整所における県警察や自衛隊からの助言を踏まえて、その範囲等を決定する。また、事態の状況の変化等を踏まえて、警戒区域の範囲の変更等を行う。

なお、NBC攻撃等により汚染された可能性のある地域については、専門的な知見や装備等を有する機関に対して、必要な情報の提供を求め、その助言を踏まえて区域を設定する。

イ 町長は、警戒区域の設定に当たっては、ロープ、標示板等で区域を明示し、広報車等を活用し、住民に広報・周知する。また、放送事業者に対してその内容を連絡する。

武力攻撃災害への対処に関する措置を講ずる者以外の者に対しては、当該区域への立入りを制限し、若しくは禁止し、又は当該区域からの退去を命ずる。

ウ 町長は、警戒区域内では、交通の要所に職員を配置し、消防機関、県警察等と連携して、車両及び住民が立ち入らないよう必要な措置を講ずるとともに、不測の事態に迅速に対応できるよう現地調整所等における関係機関との情報共有にもとづき、緊急時の連絡体制を確保する。

エ 町長は、知事、警察官又は自衛官から警戒区域の設定を行った旨の通知を受けた場合は、警戒区域を設定する理由、設定範囲等について情報の共有を図り、警戒区域の設定に伴い必要な活動について調整を行う。

③ 安全の確保

町長は、警戒区域の設定を行った場合についても、退避の指示の場合と同様、区域内で活動する職員の安全の確保を図る。

(3) 応急公用負担等

① 町長の事前措置(国民保護法第111条関係)

町長は、武力攻撃災害が発生するおそれがあるときは、武力攻撃災害を拡大させるおそれがあると認められる設備又は物件の占有者、所有者又は管理者に対し、災害拡大防止のために必要な限度において、当該設備又は物件の除去、保安その他必要な措置を講ずべきことを指示する。

② 応急公用負担(国民保護法第113条関係)

町長は、武力攻撃災害が発生し、又は発生しようとする場合において、武力攻撃災害への対処に関する措置を講ずるため緊急の必要があると認めるときは、次に掲げる措置を講ずる。

ア 他人の土地、建物その他の工作物の一時使用又は土石、竹木その他の物件の使用若しくは収用  

イ 武力攻撃災害を受けた現場の工作物又は物件で武力攻撃災害への対処に関する措置の実施の支障となるものの除去その他必要な措置(工作物等を除去したときは、保管)

(4) 消防に関する措置等(国民保護法第117条~第120条関係)

① 町が行う措置

町長は、消防機関による武力攻撃災害への対処措置が適切に行われるよう、武力攻撃等や被害情報の早急な把握に努めるとともに、県警察等と連携し、効率的かつ安全な活動が行われるよう必要な措置を講じる。

② 消防機関の活動

消防機関は、その施設及び人員を活用して、国民保護法のほか、消防組織法、消防法その他の法令に基づき、武力攻撃災害から住民を保護するため、消防職団員の活動上の安全確保に配意しつつ、消火活動及び救助・救急活動等を行い、武力攻撃災害を防除し、及び軽減する。

この場合において、消防本部及び消防署は、その装備・資機材・人員・技能等を活用し武力攻撃災害への対処を行うとともに、消防団は、消防長又は消防署長の所轄の下で、消防団が保有する装備・資機材等の活動能力に応じ地域の実状に即した活動を行う。

③ 消防相互応援協定等に基づく応援要請

町長は、本町の区域内の消防力のみをもってしては対処できないと判断した場合は、知事又は他の市町村長に対し、相互応援協定等に基づく消防の応援要請を行う。

④ 緊急消防援助隊等の応援要請

町長は、③による消防の応援のみでは十分な対応が取れないと判断した場合又は武力攻撃災害の規模等に照らし緊急を要するなど必要と判断した場合は、緊急消防援助隊の編成及び施設の整備等に係る基本的な事項に関する計画及び緊急消防援助隊運用要綱に基づき、知事を通じ又は、必要に応じ、直接に消防庁長官に対し、緊急消防援助隊等による消火活動及び救助・救急活動の応援等を要請する。

⑤ 消防の応援の受入れ体制の確立

町長は、消防に関する応援要請を行ったとき及び消防庁長官の指示により緊急消防援助隊の出動に関する指示が行われた場合、これらの消防部隊の応援が円滑かつ適切に行なわれるよう、知事と連携し、出動部隊に関する情報を収集するとともに、進出拠点等に関する調整や指揮体制の確立を図るなど消防の応援の受入れに関して必要な事項の調整を行う。

⑥ 消防の相互応援に関する出動

町長は、他の被災市町村の長から相互応援協定等に基づく応援要請があった場合及び消防庁長官による緊急消防援助隊等の出動指示があった場合に伴う消防の応援を迅速かつ円滑に実施するために、武力攻撃災害の発生状況を考慮し、知事との連絡体制を確保するとともに、消防長と連携し、出動可能な消防部隊の把握を行うなど、消防の応援出動等のための必要な措置を行う。

⑦ 医療機関との連携

町長は、消防機関とともに、搬送先の選定、搬送先への被害情報の提供、トリアージ(治療優先順位の選別)の実施等について医療機関と緊密な連携のとれた活動を行う。

⑧ 安全の確保

ア 町長は、消火活動及び救助・救急活動等を行う要員に対し、二次被害を生じることがないよう、国対策本部及び県対策本部からの情報を町対策本部に集約し、全ての最新情報を提供するとともに、県警察等との連携した活動体制を確立するなど、安全の確保のための必要な措置を行う。

イ その際、町長は、必要により現地に職員を派遣し、消防機関、県警察、自衛隊等と共に現地調整所を設けて、各機関の情報の共有、連絡調整にあたらせるとともに、町対策本部との連絡を確保させるなど安全の確保の

ための必要な措置を行う。

ウ 被災地以外の町長は、知事又は消防庁長官から消防の応援等の指示を受けたときは、武力攻撃の状況及び予測、武力攻撃災害の状況、災害の種別、防護可能な資機材、設備、薬剤等に関する情報を収集するとともに、出動する要員に対し情報の提供及び支援を行う。

エ 消防団は、施設・装備・資機材及び通常の活動体制を考慮し、災害現場においては、消防本部と連携し、その活動支援を行うなど団員に危険が及ばない範囲に限定して活動する。

 

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